立ち方


こんにちは。

ナインです。

本日も本の紹介です。

今回紹介する作品は

 

雨ニモマケズ

 

です。

前々回に書いた通り、再びの宮沢賢治です。

さて今回は『雨ニモマケズ』です。

物語ではなく詩ですね。

詩の紹介は初めてです。

とても有名なので、知らない人は少ないのではないでしょうか。

雨ニモマケズ』は宮沢賢治の没後に発見された遺作のメモです。

途中まで誰の話かわからず、最後に「ワタシ」の話であるとわかるようになっていたりします。

あらすじ

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

丈夫ナカラダヲモチ

慾ハナク

決シテ瞋ラズ

イツモシヅカニワラッテヰル

一日ニ玄米四合ト

味噌ト少シノ野菜ヲタベ

アラユルコトヲ

ジブンヲカンジョウニ入レズニ

ヨクミキキシワカリ

ソシテワスレズ

小サナ萓ブキノ小屋ニヰテ

東ニ病気ノコドモアレバ

行ッテ看病シテヤリ

西ニツカレタ母アレバ

行ッテソノ稲ノ朿ヲ負ヒ

南ニ死ニサウナ人アレバ

行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ

北ニケンクヮヤソショウガアレバ

ツマラナイカラヤメロトイヒ

ヒドリノトキハナミダヲナガシ

サムサノナツハオロオロアルキ

ミンナニデクノボートヨバレ

ホメラレモセズ

クニモサレズ

サウイフモノニ

ワタシハナリタイ

 

南無無辺行菩薩

南無上行菩薩

南無多宝如来

南無妙法蓮華経

南無釈迦牟尼仏

南無浄行菩薩

南無安立行菩薩

感想

私がこの詩を初めて読んだのは小学生の時の国語の時間だ。

当時は読んでもあまり理解できなかった。

確かに小学生で理解するのは難しいだろうと思う。

この記事を書くにあたって読み直してみた。

素直に捉えるならば内容通り、「ワタシ」はそういうものになりたいんだなと思う。

しかし 近年、『雨ニモマケズ』にはモデルがいるのではと言われるようになった。

それは、キリスト教指導者であった内村鑑三の最後を看取った唯一の弟子である、斎藤宗次朗だ。

斎藤は地元の小学校の教師だったが、キリスト教徒であることを理由に学校を追われる。

退職後は新聞販売を兼ねる書店を経営しつつ、キリスト教の伝道を行った。

新聞配達のために、雨の日も風の日も走り、配達や集金の際には病人を見舞ったり、子供たちには菓子を分けたり、貧困の者には小銭を与えりと、『雨ニモマケズ』のような生活をしていた。

 

宮沢賢治との接点は、父である政次郎が斎藤と懇意だったためだ。

そのため宮沢賢治は斎藤のことを尊敬しており、モデルにするのも納得である。

宮沢賢治自身も法華経を信仰している。

雨ニモマケズ』も法華経祈りを書いたものだと言われている。

そう考えるとまた違った見方ができる。

物事に単一の見方など存在しないのだろう。

この作品はそういったことを改めて私に教えてくれた気がする。

おわりに

生前、宮沢賢治の作品はまり売れませんでした。

死後に人気がでた作家です。

ひとまずこれで宮沢賢治の作品の紹介は終わりです。

いつか『銀河鉄道の夜』の紹介もしてみたいですね。

 

次回はまた違う作家の作品を紹介します。

お楽しみにお待ちください。

 

最後までお読みくださりありがとうございます。

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