のんのんのんのんのんのん
こんにちは。
ナインです。
本日も本の紹介です。
今回紹介する作品は
『オツベルと象』
です。
宮沢賢治の作品ですね。
宮沢賢治といえば、『注文の多い料理店』や『銀河鉄道の夜』が有名です。
知っている人も多いでしょう。
『オツベルと象』は若干不気味な作品かなと思います。
最後の(一字不明)とかちょっと怖いです。
詳しくは感想で書いていこうと思います。
タイトルにもしたのですが、私は「のんのんのんのんのんのん」という部分が一番印象に残っています。
すでにネタバレしている感じがあるのですが、ネタバレありです。
読んだことがない方は何を言っているのかわからないと思いますので、是非ご一読ください。
あらすじ
……ある牛飼いがものがたる
第一日曜
オツベルときたら大したもんだ。稲扱(いねこき)器械の六台も据えつけて、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。
十六人の百姓どもが、顔をまるっきりまっ赤にして足で踏んで器械をまわし、小山のように積まれた稲を片っぱしから扱(こ)いて行く。藁はどんどんうしろの方へ投げられて、また新らしい山になる。そこらは、籾や藁から発ったこまかな塵で、変にぼうっと黄いろになり、まるで沙漠のけむりのようだ。
そのうすくらい仕事場を、オツベルは、大きな琥珀のパイプをくわえ、吹殻を藁に落さないよう、眼を細くして気をつけながら、両手を背中に組みあわせて、ぶらぶら往ったり来たりする。
小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱器械が、六台もそろってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。中にはいるとそのために、すっかり腹が空くほどだ。そしてじっさいオツベルは、そいつで上手に腹をへらし、ひるめしどきには、六寸ぐらいのビフテキだの、雑巾ほどあるオムレツの、ほくほくしたのをたべるのだ。
とにかく、そうして、のんのんのんのんやっていた――。
感想
最後の一字について色々な意見がでている。
最も有力なのが「君」だ。
確かに「おや(君)、川へはいっちゃいけないったら。」なら、語り部である牛飼いの話を聞いていた者が、何を思ったか川へと向かったのを止めようとしたのだろう。
他には「牛」だ。
語り部が牛飼いなので、「おや(牛)、川へはいっちゃいけないったら。」だと、語っている途中で川へ向かっていった牛を止めたといった感じがある。
最後に「童」だ。
割と無茶苦茶な意見だと思っているのだが、「おや(童)、川へはいっちゃいけないったら。」では、童子がオツベルの子どもで、父が死んだことを知った童子が川へと向かってしまうというものだ。
他にも様々な意見がでているのだが、いまだに答えはでていない。
問題の文字はぐちゃぐちゃでとても文字とはいえないものだ。
技術が発達して、いつの日か解読されることを祈る。
おわりに
次回は宮沢賢治ではない作品です。
宮沢賢治の作品についてもう一つ書こうと思っていますので、次々回の更新を是非お楽しみにしていてください。
最後までお読みくださりありがとうございます。